阪神の西勇、粘って100勝目「本当にうれしい」


「野球を楽しむ」という原点に、ついにつかんだ節目の白星

阪神の西勇、粘って100勝目「本当にうれしい」

通算100勝を挙げた阪神の西勇=10日、マツダスタジアム

 3カ月遠ざかっていた白星を、ようやくつかんだ。阪神の西勇が手にした今季5勝目は、通算100勝の節目。「早く勝ちが欲しかった。本当にうれしい」。正直な思いが口を突いた。

 要所で粘った。一回1死満塁は犠飛での最少失点にとどめた。大瀬良への四球からピンチを招いた五回は2死満塁で坂倉を遊飛に仕留めた。「気持ちを前に前にと思いながら腕を振って、乗り切ることができた」。直後の六回、自身への代打サンズから待望の勝ち越し打が生まれた。

 6月25日からは6連敗。「テレビで見ていた息子に楽しそうじゃないと言われた。自分で自分を苦しめていた」。チームメートからの励ましも受け、「野球を楽しむ」という原点に立ち戻った。

 節目には達したものの、3年連続2桁勝利の右腕が5勝9敗では物足りず、「勝つだけなので。何とかチームに貢献したい」。優勝争いに向けて、決意を新たにした。