ロッテ・益田直也投手、悔しさ糧に守護神奮闘
両リーグ最多の30セーブ目、味わった悔しさが原動力
ロッテが今季初の首位に立った5日の日本ハム戦。3連投となった抑えの益田直也投手(31)が九回を3人で片付け、試合を締めた。リーグトップの30セーブ目を挙げ、「勝ちを届けられてよかった」。少しだけ充実感に浸った。
どん底からのスタートだった。ソフトバンクとの開幕3連戦で2度、敗戦投手に。チームは開幕5連敗を喫した。「原因は僕。何とか取り返したい」。その後はどれだけ好救援を見せても「こんな1回の試合で返せたとは思っていない」と冷静さを忘れない。
今季は他球団の抑えが相次いで離脱。その中で、4年連続で50試合以上に登板している益田のタフさが際立つ。「育ててくれた親に感謝したい」と笑うが、オフに取り組んだ体幹強化など地道な努力が右腕の支えとなっている。
味わった悔しさが原動力だ。ロッテは昨季、ソフトバンクと優勝争いをしながら終盤に大失速した。「1点に対する執念がすごい」と差を痛感。ライバルの姿勢も自らの糧にしている。
ロッテが9月以降に首位となるのは前後期制だった1973~82年を除くと、70年以来51年ぶりのこと。「50年以上、声援を送ってくれているファンが絶対にいる。その人たちにリーグ優勝、日本一を見せたい」。通算150セーブにも王手をかけた守護神はチームのため、ファンのために腕を振り続ける。(成績は6日現在)