SNSで悩み相談して、NPO法人などが呼び掛け
「一人で苦しまないで」、夏休み明けの不登校などに備える
夏休み明けに急増する不登校や自殺を防ごうと、NPO法人などがホームページ(HP)のチャット機能やインターネット交流サイト(SNS)で子供たちの相談に応じている。若い世代に身近なツールを積極的に活用することで、相談しやすい環境を整え、寄り添う姿勢を強めている。
NPO法人「あなたのいばしょ」(東京都港区)は、HPのオンラインチャットで24時間、無休で匿名の相談を受け付けている。
深刻な悩みを見知らぬ人に電話で相談することに心理的な抵抗感を感じる子供が多い中、チャットは使い慣れているだけでなく、やりとりを読み返せるというメリットもある。専門の相談員が対応し、無料で利用できる。
日本で唯一の不登校専門紙「不登校新聞」(東京都文京区)編集長の石井志昂さん(39)らは、27日から5夜連続でツイッターの音声チャット「スペース」で、学校に行きたくない子供たちのツイートに共感のメッセージを届ける企画を開催する。
石井さんによると、対面では話しにくい悩みや不安をSNS上だと打ち明けられる子供が多いという。「#学校に行きたくない君へ」のハッシュタグが付いた投稿を紹介し、さまざまな悩みに寄り添いたいとしている。
石井さんは「一人で苦しまないで。悩んでいることは悪いことじゃない」と呼び掛けている。