日本と台湾の文学交流を促進、対談イベント開催


作家の角田光代氏と蔡素芬氏が出演、オンラインで配信

日本と台湾の文学交流を促進、対談イベント開催

対談する角田光代氏(右)と蔡素芬氏=20日、都内(竹澤安李紗撮影)

 台湾などアジアの文化を発信するショップ「誠品生活日本橋」は、日本と台湾の文学交流を促進するためトークイベント「この時代に『小説を書く』ということ」(共催=台北駐日経済文化代表処台湾文化センター)を20日、東京都中央区にある同店内で開き、オンラインで配信した。直木賞作家の角田光代氏と、台湾で数々の文学賞を受賞している女性作家・蔡素芬(サイソフン)氏(中継)が出演した。

 同イベントが始まると、5年前に対談し面識のあった二人は、モニター越しに再会を喜びあった。現代社会を作品に描写する点で共通点のある二人は、新型コロナウイルスで生じた問題や、近年の人権問題について考えを述べ合った。5年ぶりの長編作品『藍い家(仮題)』を台湾で今年発表した蔡氏は、コロナ禍の創作について、「大きな事件に対してはある程度の時間的距離が必要だと考える」と述べた。

 5年かけて取り組んだ近年現代語訳『源氏物語』が昨年刊行された角田氏は、今回の芥川賞に触れ、「台湾人作家の李琴峰さんが小説『彼岸花が咲く島』で受賞したことは、日本文学界にとって大きな意味がある」と語った。このほかにも、新作の制作過程の苦労や、現代人の価値観の変化について語り合った。

 事前申込制のZoom視聴チケット450人分が満席となった。誠品生活日本橋は、年間を通じて台湾の代表的な作家を特集し、中文書と翻訳書籍を集めたコーナーを常設している。