レスリングの向田真優、鍛えた強みを存分に発揮
「吉田の後継者」が決勝へ、「最後まで気持ちを切らさず」
スピードと技の切れ。向田は鍛えてきた強みを存分に出した。危なげないレスリングで3連勝し、難なく決勝に駒を進めた。
バトオチルとの準決勝、第2ピリオドが圧巻だった。タックルからよどみなくアンクルホールドにつなぎ、相手を回転させて連続得点。1、2回戦と同じく、常に先手を取って快勝した。「最後は自分の手が上がるように、思い切ってやった」と胸を張った。
初めての五輪で銀メダル以上を確定させても、笑顔は見せない。リオデジャネイロ五輪で吉田沙保里が戦った階級。高速タックルが武器で出身地も同じ三重県ということもあり、「吉田の後継者」と目されてきた。「金メダルでこの五輪を終わらせる」と力強く宣言した。
タックル後の処理の甘さが課題。2017年の世界選手権決勝では、5点差を逆転されて優勝を逃した。だからこそ、この日の準決勝の終盤に3失点したことに目を向け、「反省しないと。最後まで気持ちを切らさずにやりたい」。さらに引き締めて、金メダルをつかみにいく。