男子バレー石川祐希選手、日本の絶対的主将に


29年ぶりの復活を牽引、「気弱」キャプテンを返上

男子バレー石川祐希選手、日本の絶対的主将に

バレーボール男子1次リーグのポーランド戦でスパイクを放つ石川祐希選手(右端)=7月30日、有明アリーナ

 「お前はどうしたいんだ」。周りに気を使うあまり、チームメートから責められ涙ぐんでいた気弱な高校生が、日本男子バレーを復活させた。主将石川祐希選手(25)=ミラノ=率いる日本チームが、29年ぶりに準々決勝へ出場した。

 名門の星城高(愛知県)バレー部時代から、エースでキャプテンだった石川選手。監督の竹内裕幸さん(46)によると、「あまり自分が出たがらない」タイプだった。ミーティングでは練習メニューなどをめぐり、「キャプテンなんだからはっきりしろ」と言われ、涙ぐむことも。

 気持ち以外にも弱点が。当時からパワーはずばぬけていたが、体が追い付かなかった。高校3年時、2セットを連取され追い込まれた試合で、途中出場した石川選手がほぼすべてのアタックを引き受け逆転勝ち。試合後にけいれんを起こした石川選手を皆で銭湯に運び、抱きかかえて浴槽で温めた。「エンジンはF1級なのに、ボディーは軽自動車だったから壊れちゃうんです」。竹内さんは懐かしんだ。

 大学在学中からイタリアリーグで経験を積み、精神面も肉体面も成長。かつての気弱なキャプテンは、絶対的なリーダーシップを発揮する日本の主将になった。3日の準々決勝でチームは、リオデジャネイロ五輪金メダルの強豪ブラジルに敗れはしたが、粘りを見せ健闘。復活をアピールした。