首位と1打差の2位、「ホーム」で輝く松山英樹
猛暑に負けず連日の好プレー、最終日は金獲得に挑戦
多くのボランティアらが見守った18番グリーン。松山は1・5メートルのパーパットをきっちり決め、右拳を握った。新型コロナウイルス陽性から回復後、初の実戦となった五輪で連日の好プレー。「何でか分からないが、日本でやっているからうまくいっているのかな」。最終日最終組で、金メダル獲得に挑戦する。
猛暑の中でのぶっつけ本番。「暑いのはみんな一緒。体調が戻り切っていないので、しんどいところはあったけど、そんなのは言い訳でしかない」。無観客開催ながら、関係者ら「ホーム」の温かい拍手にも支えられ、強い気持ちで臨んだ。
1番でボギーをたたいたが、2、3番で6~7メートルを沈めて連続バーディーを奪った。さらに二つ伸ばして迎えた17番(パー4)では、バンカーからの第2打を2メートル弱につけてバーディー。首位を走る同じ最終組のシャウフェレに食らい付いた。
丸山茂樹監督も松山の状態が万全ではないと認めつつ、「悪いなりに許容範囲内に収めるだけの技術を持っている」と評す。ショットが乱れたホールは小技でリカバリー。3日間で3ボギーは、全選手で2番目に少ない。
普段は「優勝しか評価されない」メジャー大会に照準を合わせ、4月のマスターズを制覇。3位以上でメダルが手に入る五輪の最終日は未知の領域だが、「しっかりと金メダルを目指してやれたらいい」。表彰台の中央を見据えた。