瀬戸大也、納得できるレースで最後はすっきり
「精いっぱいのことはやれた」「感謝の気持ちしかない」
男子200メートル個人メドレー決勝を終えた瀬戸は、すっきりした表情でライバル萩野と健闘をたたえ合った。今大会はメダルなしに終わったが、「今できる精いっぱいのことはやれた」と悔し涙はなかった。
前半を抑えて後半に勝負を懸ける作戦。400メートル個人メドレーの予選落ちなどを経て、体力不足の現状を受け入れた戦い方に変更したからこそ、納得できるレースができた。
絶好調だった時期に1年延期が決まったときは落胆した。「4年に一回という価値が薄れた感じがした」。数カ月たってようやく「五輪は五輪」と切り替え、再び練習を積んで臨んだ本番でも失意を味わったが、「自分の夢の舞台を開催してもらって感謝の気持ちしかない」と言えた。
プールサイドには無観客で会場に来られない家族らと映像をつなぐモニターが設置されている。瀬戸は妻優佳さんや支えてくれるスタッフの姿を視線に入れた。「結果で恩返しができなかったけど、これが最後じゃない。まだまだ成長していくところを見てほしい」