サーフィン女子の都筑有夢路、夢見心地の銅
「原点」釣ケ崎の海で結果、サーフィンの良さが伝われば
3位決定戦を制した都筑。日の丸の旗に身を包み、波打ち際で関係者と抱き合って喜びを爆発させた。「すごくうれしい。信じられないし、実感が湧かない」。20歳は夢見心地だった。
準決勝では、金メダルのムーアに惜敗。そこから気持ちを立て直すと、荒れたコンディションの中で着実にターンを決めて得点を稼いだ。「台風はたくさん経験している。それが結果につながった」。自国開催の特別な舞台。「地の利」を生かした。
都筑にとって、会場となった釣ケ崎の海は特別だった。勝てない時期が続いた高校時代、競技をやめたい時もあった。
それでも諦めず、地道な努力を実らせた場所。2019年に行われた国際大会で優勝して自信を取り戻し、世界最高峰のチャンピオンシップツアー出場にもつながった。
「日本ではサーフィンの良さを知らない人がたくさんいる。それが少しでも伝わっていれば」。メダルという結果で、その思いを日本中に届けた。