東大・JAXAなど、金星の大気を夜間も観測


探査機「あかつき」の赤外線カメラで、特異な大気の解明へ

東大・JAXAなど、金星の大気を夜間も観測

探査機「あかつき」の赤外線カメラで撮影された金星(JAXA提供・時事)

 東京大と宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは、探査機「あかつき」の赤外線カメラによる観測で、金星の夜間の大気循環を明らかにすることに成功したと発表した。金星の高層大気では、スーパーローテーションと呼ばれる超高速の東風が常に吹いているが、成果はこうした特異な大気の解明につながるという。論文は22日、英科学誌ネイチャーに掲載された。

 紫外線カメラなどの観測で昼間の大気の流れは推定できたが、全体像を詳しく知るには夜間のデータが不可欠だった。東京大の大学院生だった福谷貴一さんと今村剛教授らは、赤外線カメラであかつきが約1時間おきに撮影した2年分の画像を基に、金星全体を覆う雲の動きを解析。超高速の風が吹く高度65㌔付近の大気の流れを夜間も含めて詳しく再現した。

 その結果、夜間には南北両極から赤道に向かう、昼間とは正反対の大気の流れがあることが判明。また、熱せられた大気の振動現象(熱潮汐波)が、スーパーローテーションを維持する一因となっていることなども分かった。