JR東日本、危険物探知犬が駅や新幹線内を巡回
五輪パラ期間の警備を強化、手荷物検査の実施も可能に
JR東日本は東京五輪・パラリンピック期間中、主要駅や新幹線内で、危険物探知や手荷物検査などの警備を強化する。19日には都内の駅で、危険物探知犬などによる警備の様子を報道陣に公開した。
鉄道警備をめぐっては2015~18年、JR東海道新幹線の車内で乗客らが死傷する事件が相次ぎ、危険物持ち込み防止の議論が活発化。今月1日、国土交通省が省令を改正した。駅員や警備員でも乗客に手荷物検査を求められるようになり、拒否した乗客を車外や敷地外へ退去させる権限も認められた。
JR東は五輪・パラ期間中、危険物探知犬や不審者・不審物検知機能付き防犯カメラを活用。不審人物を特定した上で警備員が声掛けし、手荷物検査をする。新幹線にはウエアラブルカメラを着けた警備員が乗務する。
19日の報道公開では、探知犬が改札前を巡回し、不審者役が持つかばんの中の危険物を知らせるなどした。探知犬は、盲導犬などとしても活躍するラブラドールレトリバーと、小型犬のビーグルの2種。嗅覚の鋭さに加え、駅でも威圧感を与えず、利用客に受け入れられやすい犬種が採用された。
警備を請け負うセントラル警備保障の担当者は「乗客の利用をなるべく妨げず警備をしたい。皆さまにもご理解いただければ」と話した。