東京五輪のボランティア用の制服、転売が急増
「無観客」決定後に次々と出品、運営会社に削除を求める
東京五輪のボランティア参加者への支給品が、ウェブ上のオークションサイトやフリーマーケットアプリに次々と出品されている。「無観客」開催が決まってからは、観客らを案内する都市ボランティア用ユニホームの出品が急増。聖火リレーのスタッフ証なども転売されており、大会組織委員会は運営各社に削除を求めている。
「都市ボランティアが中止になったので、1着セット限定販売です」。フリマアプリの「メルカリ」では、こうした宣伝文句でユニホームのポロシャツとズボンが送料込み1万2000円で売られていた。中には「ボランティアを辞退したので出品することにした」との投稿もあった。
ユニホームの出品は4都県の会場で無観客開催が決まった8日ごろ急増。支給されたシューズや帽子などとセットで売られているものもあったが、現在は大半が「売り切れ」表示となっている。
ユニホームなどの転売や譲渡はボランティア参加規約で禁じられており、加藤勝信官房長官は「大会ボランティアを辞退した場合、返還する取り扱いになっている」などと説明。組織委は「活動のためにお渡しした物品を、目的外に使用することは極めて遺憾。参加規約の再周知や、研修などでの呼び掛けを徹底する」としている。