歩道橋事故20年を前に、安全テーマにパネル展
兵庫・明石市で開催、事故を教訓に「遺族に節目はない」
兵庫県明石市の歩道橋で2001年7月、花火大会に訪れていた子供ら11人が亡くなった事故から21日で20年となるのを前に、安心・安全に関するパネル展が同市で始まった。初日の14日は次男=当時(2)=を亡くした下村誠治さん(62)が訪れ、「あと1週間で20年だが、遺族に節目はない」などと語った。
市職員の説明を受けながら見学した下村さんは「(事故自体の)風化は仕方がないと思う。ただ、安心安全については風化させてはいけない」と強調。静岡県熱海市の土石流災害にも触れ、「強制的に避難できるようなシステムをつくっていかないといけない」などと語った。
事故は01年7月21日夜発生。明石市の大蔵海岸で開かれた花火大会の会場と駅を結ぶ歩道橋に集中した見物客が転倒、11人が犠牲となった。市は事故発生日を「市民安全の日」とし、事故を教訓に安全について考えてもらおうと、13年からパネル展を実施している。