ソフトバンクの柳田悠岐、2発3打点の大暴れ
前夜のもどかしさ晴らす、本塁打数でリーグ単独トップに
打線がつながりを欠き、勝ち切れない試合が続く王者ソフトバンク。引き分けた前夜、終盤の好機で凡退した柳田は「寝られないくらい、自分にいら立ちがあった」と明かす。
1打席目の初球から悔しさをぶつけた。「自分のいいバッティングをしたいという気持ちで入った」。一回2死で佐々木朗の直球を捉え、左中間席中段へ運ぶ先制ソロ。六回には同点に追い付き、なおも1死三塁で打席へ。5球続いたフォークにうまくバットを合わせ、中前へ決勝打を放った。東京五輪で日の丸を背負って戦う強打者が、力と技で若武者に貫禄を示した。
九回にも貴重な追加点をたたき出す18号ソロ。本塁打数でリーグ単独トップに立ったが「ホームランバッターではないので、いいバッティングができるように、それだけを考えてやっていきたい」と冷静に受け止めた。
3安打3打点でもどかしさを晴らし、3カードぶりの勝ち越しをもたらした。チームの不振の責任を感じていた主砲は「波に乗れていなかったので、ここからチームのためにできるようにやっていきたい」。重い空気を変えるような大暴れだった。