市場移転が打撃、 築地木村家が111年の歴史に幕
「けしあんぱん」・「牛すじ玉ねぎカレーパン」が人気
東京・築地のパン屋「築地木村屋」がこのほど、111年の歴史に幕を下ろした。ケシの実を使った「けしあんぱん」などが地元住民や観光客らに愛されたが、築地市場の移転で売り上げが落ち込んでいた。
4代目の内田秀司店主によると、築地木村屋は1910年に創業。当時からの味を受け継いだ「けしあんぱん」のほか、7年前に発売した「牛すじ玉ねぎカレーパン」もよく売れ、1日に1000人以上の客が来たこともあった。
ただ、2018年の築地市場の移転後は売り上げが減少。老朽化した店舗の建て替えは困難と判断した。新型コロナウイルスの感染拡大も追い打ちをかけたという。