西武の平良海馬、開幕31試合連続無失点を達成
好投の秘訣は8割のブルペンでの準備、向上心の塊の21歳
九回1死一塁。西武の平良は今季効果を発揮しているカットボールで伊藤光を二ゴロ併殺打に仕留めた。田島の持つ記録に並ぶ開幕から31試合連続無失点を達成。「抑えたら花をもらえると聞いていたので意識した」。無事花束を受け取ると、剛速球を誇る右腕は恥ずかしそうに笑った。
ブルペンで力を入れて投げるのは6、7球と少なく、8割ほどの肩の仕上がりでマウンドに上がる。「走者が出たら、だんだん10割に近づいてくる。前はブルペンで100%ぐらいにしていたけど、連投する中で少ない方がいい」。自ら考えた準備方法が、半分以上の試合で登板しながら安定感のある投球を続ける秘訣(ひけつ)だ。
筋力トレーニングに力を入れて体をつくり上げ、体重は入団時から16キロ増の100キロ。ボールの回転数や変化量などを計測をする機器を購入し、登板後のチェックも日課にしている。向上心の塊の21歳は、成長途上だから頼もしい。
開幕からの条件付きではない連続試合無失点のリーグ記録は、2003年に現投手コーチの豊田らがマークした34試合。「1試合1試合積み重ねていければ」。この日もあくまで通過点だ。
西武・辻監督 開幕から31試合連続無失点の平良について、「昨年の経験はもちろん、自信もあると思う。今季終わるまで続けてほしい」。
西武・内海 5回3失点。移籍3年目で本拠地初勝利を挙げ、「3年もかかってしまったが、早く勝ちたかったので本当にうれしい。あしたからの活力になった」。