中国の人権弾圧に、一刻も早く制裁の法整備を


東京・永田町の参議院議員会館で、ウイグル出身者らが講演

中国の人権弾圧に、一刻も早く制裁の法整備を

日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ名誉会長(辻本奈緒子撮影)

 中国で常態化している人権弾圧に対し、日本政府の対応を求める集会が17日、東京・永田町の参議院議員会館で開かれた。主催は日本の主権を守る会。

 南モンゴル(内モンゴル自治区)、ウイグル、香港の出身者らが登壇し、それぞれの地域での過去から現在にわたる弾圧の状況を訴えた。世界モンゴル人連盟のチメド・ジャルガル社会政治部長は「南モンゴルは戦前、戦中日本との関係が深かった」とした上で、中国の国民党と共産党の争いを経て内モンゴル自治区が成立した背景を紹介。現在も行われている不当逮捕やモンゴル語の使用を制限し中国語を強制する政策を批判し、日本での「南モンゴル人権法」の制定を求めた。

 日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ名誉会長は、「ウイグルでは人に与え得るあらゆるジェノサイドが行われている」と指摘。カシュガル空港で日本人が撮影した「臓器輸送ルート」について「専用ルートが作られるのは、どれほどの頻度で臓器が運ばれているかということだ。DNA情報を採取されたウイグル人が犠牲になっている」と主張した。日本企業も関わっているとされる強制労働については「日本企業は逃げられない。世界から非難を受ける日は遅かれ早かれ来る」と強調した。

 Stand with HK@JPNのウィリアム・リー氏は、中国による愛国教育について、自身も「2008年の北京五輪の時は中国人として誇りを持っていた」と明かした。日本には「一刻も早く法整備をし、中国の人権問題に対してまずは調査だけでもしてほしい」と訴えた。

 集会には、全国各地から地方議員らも参加した。