こどもの日、家庭の幸福こそ生命の糧


 きょうは祝日・こどもの日。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」(祝日法2条)という趣旨がある。

 子供には「家庭の幸福」が最も重要である。平和な家庭を築くことの大切さを改めて肝に銘じたい。

 幸福感じる割合が上昇

 家族の役割について、内閣府の「家族と地域における子育てに関する意識調査」(平成25年、全国20~79歳の男女3000人対象)では「生活面でお互いに協力し助け合う」が最も多かった(51・0%、平成19年55・8%)。以下「夫または妻との愛情をはぐくむ」(38・4%、同28・1%)、「子どもを生み、育てる」(36・0%、同24・7%)、「経済的に支えあう」(33・9%、同26・4%)の順となっている。

 19年調査では2割台の数字だった項目が、各々10ポイント前後高くなり、上位に挙げられている。夫と妻が支え合い、親が子を思いやり健全な家庭を築きたいという意欲は、この間で高まっているのがうかがえる。

 また、内閣府の平成26年版「子ども・若者白書」によると、子供たちへの「今、幸せだと思うか」の質問で「とても幸せだと思う」「やや幸せだと思う」と回答したのは、小学5~6年生が平成16年に77・3%だったのが同21年には83・4%、中学生が70・7%から77・4%、高校生等が70・7%から71・5%となった。それぞれ割合が上昇している。

 二つの調査結果に相関関係があると断定することはできないが、大人が家庭を大切にしようとする思いは、子供に確かに反映していると言えよう。

 子供を正しく理解し、正邪の区別を付けさせ、適性を見極め能力を向上させる。こうした家庭生活を両親が日々送っていくならば、子供は何より幸福なはずだ。

 その一方、やはり憂うべきは合計特殊出生率1・43(平成25年)という出生率の低さだ。家庭単位で見れば、子供がいなかったり、一人っ子だったりということになる。一人っ子の淋しさは大きい。兄弟姉妹がいて互いに助け合う体験をすることで、社会への参加がより積極的になると言われる。

 今日、収入の低さや職場環境の厳しさから子供を産み育てることに負担を感じるという若者たちの受け止め方を必ずしも否定するつもりはない。経済的なものをはじめ、結婚のための環境整備をすることは重要だ。

 政府は3月下旬に「少子化社会対策大綱」を閣議決定し、「結婚、妊娠、子育てに温かい社会の実現」を方針として掲げた。これまでの大綱は子育て支援が主だったが、今回は結婚から子育てまでの各段階に応じた取り組みが必要と明記。自治体の婚活事業の後押しなど結婚支援策にまで踏み込んだ。こうした支援を十分利用してほしい。

 結婚意思は9割前後

 幸い今、結婚する意思を持つ未婚者は9割前後の高さで推移している(同白書)。男女がその愛を永遠に深めるべく努力し、子供を産み育てる。その延長線上に子供の幸せと未来の平和な社会があることに思いを致したい。

(5月5日付社説)