チュチェ思想浸透に警鐘
篠原常一郎氏が講演
沖縄闘争やアイヌ新法に関与
世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良〈ゆずる〉・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が20日、東京都内で開かれ、ジャーナリストの篠原常一郎氏が「韓国・日本に浸透するチュチェ思想」と題して講演した。
篠原氏は辺野古基地の周辺の活動家の中に、ハングル文字の書かれた旗があったことに触れ、「調べてみると、韓国のチュチェ思想を信奉している人々だと分かった。沖縄大学の学長だった佐久川政一名誉教授がチュチェ思想研究会全国連絡会の会長で、90年代後半くらいから沖縄がチュチェ思想の拠点になっている」と強調。さらに昨年施行されたアイヌ新法についても、「前提になっているのは北海道の先住民族であるアイヌは、明治以降に日本人の侵略で虐殺され、日本語を強いられたという偽の歴史観。この法律の案は三十数年前からチュチェ思想研究会の偽装団体が考えていたもの」と指摘。国内の分断を狙うものと警鐘を鳴らした。
また、篠原氏は昨年、韓国の政府高官や宗教指導者、企業経営者など40の個人・団体が名前を連ねた、金正恩朝鮮労働党委員長に忠誠を誓う手紙を入手。信憑(しんぴょう)性を海外の脱北者に確認し、昨年月刊誌「Hanada」に掲載された。「ここまでチュチェ思想家が韓国全体に入り込むようになったのは、金大中大統領が大々的な恩赦を出したことに原因がある。非合法だった左翼団体も多くが合法になり、現在は政権内や軍隊、言論界などにも入り込んでいる。そのような政権が民主社会にできてしまったことは、深刻に受け止めなければならない」と危機感を示した。
講演に先立ちあいさつした世日クラブの近藤会長は、国内でも広がりつつある新型肺炎に触れ、「収束するには18カ月かかるという人もいる。中国はいずれ国境封鎖もするのではないか。しかし、チュチェ思想はある意味肺炎より恐ろしい」と語った。