撤去要請された自衛隊DVD
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
今月初め頃、沖縄県宮古島のコンビニで店頭に置かれていた自衛隊紹介DVDが反戦活動家の抗議によって部分的に撤去された。
DVDは「自衛隊 離島防衛作戦―今そこにある危機に備えて―」(リバプール)と題する離島防衛作戦ドキュメンタリー。陸海空自衛隊の連携による水陸両用作戦、島嶼(とうしょ)攻撃の対処方法が、最新鋭装備とともに紹介されている。宮古島は石垣島と奄美大島とともに陸自配備が予定されており、DVDは住民の受け入れ判断の教材になる。
抗議をしたのは「南西諸島ピースネット」。自衛隊配備に反対する宮古島、石垣島、与那国島、奄美大島の反戦平和団体をまとめるネットワーク組織だ。将来的には米国ハワイや韓国の済州島との連携も目指している。宮古島市議の石嶺香織氏はピースネットの会員で、抗議に関与していたことを本人のSNSで明らかにした。石嶺氏といえば、今年3月に「(自衛隊が)宮古島に来ると絶対に婦女暴行事件が起こる」などとSNSに投稿して炎上、議会から辞職勧告を受けていた。
石嶺氏は自身のフェイスブックに、あたかも自衛隊がコンビニと提携して販売しているかのように書き込み、自衛隊に対する偏見をあおった。ピースネットのメンバーは9日、「沖縄県内の全店から撤去してもらえる事になりました」と書き込んだ。大手コンビニ側は「内容を見ずに品ぞろえをしてしまい申し訳ない」と謝罪し、撤去の指示を出したという。石嶺氏本人が直接、撤去の依頼をしていないにしても、見方によっては政治的な圧力による業務妨害と受け止められても仕方あるまい。
ただ、弊紙の読者の情報によると、15日現在、そのDVDが売られているコンビニは一部あるようだが…。
(T)