新年会で保革両陣営が闘志
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
仕事始めの4日、那覇市で経済団体の合同新年会が開かれ、新年早々、沖縄県商工会議所連合会の國場幸一会長と翁長雄志知事による熱いバトルが繰り広げられた。
國場会長は「(基地問題は)手法に違いはあっても、最終的には整理縮小につながる。それには妥協もあるだろう」と、普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を容認する立場から意見を述べた。その上で、沖縄が経済成長を続けるには「頑(かたく)なにならず、柔軟性が求められる」と強調した。
来賓であいさつした翁長氏は、「柔軟性を持って社会や将来を見ることは重要なこと」と國場氏に賛同するポーズを見せる一方で「日本政府に柔軟性がない。私たちが柔軟になっても(辺野古が)唯一といえば二つはない」と語気を強めた。
5日に開催された宜野湾市での新春の集いでは、24日に投開票される同市長選に向けて保革両陣営が静かに闘志を燃やした。
会場内ではしばらくは和やかムードに包まれた。米軍幹部をはじめ、米国人、フィリピン人、台湾人の参加もあった。余興にはジャス音楽、ビッグバンドもあり、国際色豊かな同市を象徴するものだった。
佐喜真淳市長に続いて登壇した大城政利市議会議長は特定の候補者について触れることはなかったもの、市長選の重要性を説くなど、選挙に対する思いを熱く語った。
革新系候補予定者の志村恵一郎氏は、一連のあいさつが終わった頃に、支援者と共に来場。佐喜真氏を避けるように参加者に名刺を配り始めると、祝賀ムードの場内に緊張した空気が張り詰めた。また、会場の外では、志村氏の支持者が、現市政や安倍政権の批判を繰り返していた。