2年ぶりの戸惑い、プロ野球キャンプがスタート


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

日本ハムの1軍キャンプで外野守備を指導する新庄監督(奥)=5日、沖縄県名護市

日本ハムの1軍キャンプで外野守備を指導する新庄監督(奥)=5日、沖縄県名護市

 2月に入り、プロ野球7球団が沖縄キャンプをスタートさせた。新型コロナウイルス感染の影響で昨年は無観客となったが、今年は全ての球団が有観客で実施している。

 「2年ぶりに沖縄キャンプにぎわいが戻った」と言いたいところだが、沖縄県をはじめ多くの都道府県でまん延防止等重点措置が適用されており、球団はぎりぎりで対応を決めた。各球場では人数制限や来場者情報の登録など、さまざまな対策を講じているが、球団によって違いがあるため、多くのプロ野球ファンは混乱している様子だ。

 「ビッグボス」こと新庄剛志監督が就任し、何かと話題を集めている日本ハムファイターズは名護でキャンプしているが、事前に入場券(無料)を取得しないとスタジアムに入ることができない。昨年日本一に輝いた東京ヤクルトスワローズも同様だ。

 北谷でキャンプする中日ドラゴンズは、ウェブサイトを通じて情報登録し、そのQRコードを示せば入場できる。しかし、地元の中高齢者にはハードルが高い。うるま市から観戦に来た70代の男性は、現場で職員から手取り足取り説明してもらってようやく入場。その間、説明を求める行列が長くなったことで、「難儀したさ」とポツリ。一方、愛知県から来たという40代の夫婦は「球団サイトを見て周到に準備した」だけあってスムーズに入場していた。

 筆者はこれまで、時間の合間を縫って球場をはしごしながら気まぐれに観戦するスタイルだったが、これでは球場から足が遠のいてしまう。

 とまれ、キャンプ期間中にコロナ感染が拡大せず、予定通り3月25日の開幕を迎えられることを願いたい。

(T)