安倍首相に対しての沖縄での評価は?


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 自民党の政権復帰以来、7年8カ月続いた安倍政権が突然、幕を閉じることは、沖縄でも大きな衝撃として受け止められている。2014年に翁長雄志知事が誕生して以来、国と沖縄県とは米軍基地をめぐり冷え切った関係が続いた。こうした背景から、沖縄2紙をはじめとした地元メディアは、安倍首相に対してかなり厳しい評価を下している。

 歴代最長となった安倍政権に対する評価を求められた玉城デニー知事は28日午前の記者会見で、沖縄が目指す民間主導の自立型経済の発展に向けての支援をいただいている」と述べ、社会資本整備や県民の福祉向上に寄与したと評価した。その一方で、「県民の民意に寄り添うことが総理の本意であるとするならば、選挙の結果で示されている県民の思いを真正面に受けて、対話による解決の道筋をしっかりつけてほしい」と苦言を呈した。

 辞任の意向という速報が入ったその日の夕方には、「次の政権には、まずは辺野古(名護市)の工事を直ちに中止し、沖縄との対話の場をつくっていただきたい」と求めた。一方で労をねぎらう言葉は一言もなかった。

 仲井真弘多元知事は、「その前の民主党政権では、首相や沖縄関係閣僚がコロコロと交代し、その都度、説明しなければならず、前に進まなかった」と振り返る。安倍政権の下、米軍北部訓練場(東村、国頭村)の過半部分の返還、西普天間地区(宜野湾市)の全面返還、キャンプ・キンザー(浦添市)の部分返還など、目に見える負担軽減はあった。安定政権であるが故になし得たことであろう。

 安倍政権は、現行の沖縄振興計画の期限である2021年度まで、沖縄振興予算を3千億円台で維持した。複数年での予算確約は異例だ。

(T)