新型コロナ感染拡大で辺野古での抗議行動も休止
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
<4月15日正午、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では、新基地建設に反対する市民ら約10人が座り込んでいます。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、14日にオール沖縄会議が抗議行動を休止しましたが、有志が集まり、距離を開けて座るなど対策をしながら抗議しています。>
沖縄タイムスはツイッターでこう報告した。
米軍普天間飛行場(宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沖への移設に反対するオール沖縄会議はその前日(14日)、那覇市で2020年度定例幹事会を開き、「辺野古ゲート前の座り込み行動、大浦湾の海上行動、名護市安和棧橋や本部町塩川港での抗議行動などについて、4月15日から5月6日まで中止」という方針を決めた。
ただ、キャンプ・シュワブ内に土砂を運び込むトラックの監視は少人数で続け、ウェブサイトで状況を発信するという。オール沖縄会議が抗議活動を中止したのは、台風のときや、5年前に移設計画をめぐって沖縄県と政府が集中協議を行って工事が中断された間のみだという。
抗議活動は、ゲート前に密集して座り込むスタイルで、高齢者の比率が高い。玉城デニー知事は10日の記者会見で、抗議活動がウイルス感染のリスクを高める危険があることから、メッセージ発信を求められた。玉城氏は、「県民それぞれに判断し、賢明な行動をとっていただきたい」と述べた上で、「必要であればマスクもし、(密閉、密集、密接の)3密にならないよう慎重に考えていただきたい」と付け加え、抗議活動の自粛そのものは求めなかった。一方、17日までに工事に携わる作業員1人に新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、玉城氏は菅義偉官房長官に電話で工事中止を求めた。
(T)