「左翼文化」の防波堤として


各界から祝いのメッセージ

政治評論家 今井 久夫氏

400-3 世界日報が40周年を迎えた。まことにめでたい話で、心の底からおめでとうと叫びたい。

 出版関係者が生き馬の目を抜くような政治の世界で、40年近く生き延びたそのこと自体がまずほめられるべきだ。

 政治の世界で、言論ひとつで孤軍奮闘して、今日に至っている。それこそが称賛に値するポイントだ。私はスタートの日から今日まで世界日報の活躍を見てきたが、その驚きはいまに至るも尽きない。関係者の一人ひとりの手を握って日頃の苦労と努力をねぎらってやまない気持ちだ。世界日報健在の限り、日本の左翼文化の最大防波堤になる。それだけでもご苦労さま、感謝感激だ。

 正面の敵は朝日新聞と赤旗に尽きる。朝日は無視政策を貫いている。しかし一番気にしているのがミエミエだ。赤旗は何遍も手を噛まれ、満身創痍(そうい)になっている。若き日の記者たちがいま政治とマスコミの舞台で大暴れしているのだ。これに勝る痛快事はない。

 世界日報は政治とマスコミの世界で朝日と赤旗からそれぞれ一本とった。今後もその精神を忘れてはならない。それでもこの40年はさぞ辛かったろう。そのご褒美としてこれからの40年はそれだけ楽になる。朝日と赤旗の心胆を寒からしめた世界日報の存在は永田町で知らぬ人はいないからだ。政治面だけではない。文化欄でもコツコツいい記事を書いている。日経が心配しているかもしれない。小さくても味があり、ひとクセふたクセありそうな一般紙だ。あと40年後が楽しみでならない。