被害児童の9割以上がフィルタリングに未加入
ここ数年、コミュニティサイトの利用をきっかけにした児童(18歳未満)の犯罪被害が問題になっているが、目立つのは被害に遭った児童の9割以上が携帯電話のフィルタリングを利用していなかったことだ。
警察庁のまとめによると、今年上半期(1~6月)の被害児童は598人で前年同期より2割近く増加。このうち95%がフィルタリングを利用していなかった。フィルタリング未加入率は90~95%前後で推移している。
児童が使う携帯電話にはフィルタリングの加入が携帯電話会社に義務づけられているが、保護者名義で契約していたり、子供に言われて解除してしまう親もいる。
もう一つの問題は、サイトの利用について保護者から注意を受けたことがないという児童が55%に上ること。親に話さずに利用していた児童も多いが、4人に1人は親が知っていても放任されていた。
加害者の側も児童が多く集まるサイトと知ってアクセスしており、自身の年齢などを偽っていた者も4割いた。出会い系サイトと違い、コミュニティサイトにフィルタリングをかけることには難しさもあるが、何より子供を守るための親の毅然とした指導と行動が求められる。