ノーベル賞国別ランキング 自然科学部門で日本人5位
毎年、この時期になるとノーベル賞の受賞者が発表されるが、昨年、今年と複数の日本人が受賞していっそう興奮が高まっている。そこで気になるのが受賞者数の国別ランキングだ。
文部科学省が受賞時の国籍(二重国籍者は出生国優先)で整理した第1回(1901年)から昨年までの受賞者数ランキングをみると、アメリカが337人と圧倒的な1位。日本はロシア(旧ソ連含む)と並ぶ20人で7位。自然科学3部門に限ると、17人でスウェーデンとスイスを抜いて5位に浮上する。今年、スウェーデンも1人化学賞を受賞したが、2人受賞の日本が5位を堅持している。
ただ、ここには08年物理学賞の南部陽一郎、14年同賞の中村修二の両氏は米国籍なので含まれていない。出生国を基準とすれば南部、中村両氏が加わるが、10年化学賞の根岸英一氏は満州国新京(現在、中国・吉林省長春)生まれだ。
さらに1987年化学賞のチャールズ・ペダーセン氏(米国籍)になると、04年大韓帝国(韓国)・釜山生まれで、父はノルウェー人、母は日本人で渡米前10年ほど日本で学んでいる。その他、ドイツやソ連などの領土変遷もあって受賞国の特定は簡単ではない。