広がる学生インターン 実習生の半数以上に内定
学生のインターンが広がりを見せている。経産省調査によると、実施企業は全体の35.7%に上っている。日本学生支援機構の「大学生インターンシップ実施状況調査」(平成26年度)によると、大学生全体ではインターン経験有りは11.8%だが、大学3、4年では5人に1人に上る。ただ、インターン回数は1回が多く、期間は単位認定有無に関わらず、19日以下が8割以上を占める。60日以上のインターン経験は数%以下だ。
キャリア教育より、採用活動の一貫という位置付けになっているからだ。実際インターン実習生の半数以上に企業が内定を出している。
欧米は即戦力ある人材を求めるため、学生はインターンでキャリアを積み上げる。インターンで習得した実務経験を就職先に売り込む。日本はキャリア教育というより、社会教育という意味合いが強い。欧米とはだいぶ意味合いが違う。
インターン経験で役に立ったことを尋ねると、「視野が広がった」「社会で働くイメージが明確になった」「厳しさや責任を感じた」「仕事に取り組む姿勢を学んだ」といった回答が多い。新卒者の定着率を高める意味でも、日本的な短期インターンは広がりそうだ。