高3の英語力「中卒程度」 「書く」では3割が0点


高3の英語力「中卒程度」「書く」では3割が0点

高校3年生の英語力

 文部科学省が発表した高校3年生の英語力調査によると、英語が苦手な生徒が多く、平均では英検3~5級(中学卒業程度)の英語力にとどまっていた。調査は昨年7~9月、全国約480校の生徒約7万人を対象に、「読む・聞く・書く・話す」の4技能について行われた。

 平均点は「読む」が129.4点(満点320点)、「聞く」が120.3点(同320点)、「書く」が27.2点(同140点)。英語力を測定する国際基準(CEFR)の分類では、最低レベルのA1(英検3~5級)の割合が7~8割台。大半がまだ基礎の段階にあった。特に「書く」では3割の生徒が0点だった。

 また、「英語の学習が好きでない」という生徒が6割近く(58.3%)を占めている。「英語をどの程度まで身につけたいか」では、「海外旅行のときにコミュニケーションを楽しめるようになりたい」が36.7%で最も多かった。一方で「学校の授業以外での利用を考えていない」が25.0%、4人に1人だった。

 グローバル化人材の育成が強調される中、文科省は高卒時の英語力の目標を英検2級~準1級程度にするとしているが、その道程は険しそうだ。