「自分の時間を失いたくない」が結婚しない理由
内閣府の「少子化社会対策大綱の見直しに向けた意識調査」で、39歳以下の未婚男女では「結婚の意志がある」が76.5%に上った。これは、他の先進諸国と比べると高い割合だ。
ただ、「結婚する意志がない」も23.5%。結婚適時期の若者の4人に1人が「結婚の意志がない」というのは、決して低い数値ではない。
39歳以下の未婚男女にその理由を尋ねると、最も多いのが「自分の時間を失いたくない」(44.6%)。次に「異性とうまく付き合えない・恋愛が面倒」(43.7%)、「適当な相手がいない」(40.1%)、「経済的な制約が増える」(37.7%)、「親戚づきあいや夫婦関係など結婚後の生活に不安がある」(30.4%)を挙げている。
子供に関することでは「子供がほしくない」(23.8%)、「子育てが大変そう」(22.1%)など、自己を中心に考えた動機が多い。また、子供がいない49歳以下の既婚男女に「子供を持つことを望まない理由」を尋ねると、最も多い理由はやはり「経済的な制約が増える」(40.8%)だった。
時間やお金や仕事を第一に考えれば、非婚、子供もいらないということになる。社会に蔓延(まんえん)する自己中心的な価値の転換が求められている。