夫婦別姓、「子供にとって好ましくない」が7割弱
民法の選択的夫婦別姓を認めない規定と女性の再婚禁止期間に関する規定が憲法に違反するかどうかが争われた訴訟で、最高裁が初めて憲法判断を示す見込みとなった。 このうち選択的夫婦別姓について内閣府が平成24年12月に行った世論調査によると、「婚姻前の姓を名乗ることができるよう法律を改めた方がよい」という賛成意見が35.5%。それに対して「夫婦は同じ姓を名乗るべきで、法律を改める必要はない」という反対意見は36.4%。過去の調査と比較しても賛成意見は減少傾向にある。
また「夫婦は必ず同じ姓を名乗るべきだが、婚姻前の姓を通称として使用できるようにすることは構わない」も24.0%で、結局、6割の人は「夫婦は同じ姓を名乗るべき」と考えていることになる。
しかも、法律を改めてもよいという人の中でも49.0%は「自分は希望しない」と答え、「夫婦の姓が違うと、子供にとって好ましくない影響がある」と懸念する人が67.1%に上っている。
民法の規定を合憲とした東京高裁も言及したように、国民の意識は夫婦別姓を求めるほど変化しているわけではない。最高裁には国民多数の意識を見据えた判断が求められる。