10年間で児童数60万人減 小学教員数は横ばい推移
学校基本調査によると平成26年の小学校在籍児童数は約660万人。この10年間では60万人減少し、1学級当たりの児童数も26.3人から、24.2人に減った。
一方、児童数の減少に対して、教員の数は大きく変わっていない。小学校の教員数(本務教員)は、この10年41万人台で横ばいで推移している。その理由は学校やクラスの規模が小さくなっていること、平成24年度より小学1年生の35人学級が実施されたことなどが挙げられる。
少人数学級については、きめ細やかな教育指導ができることで、学力向上、小1プロブレムの解消や不登校など児童指導上の問題解決につながると期待が高い。
ただ、少人数学級にすればよいというものでもない。費用対効果という観点から、教員の数、クラス人数といった、「数」の議論より、教員や教育の「質」を高める取り組みを強化すべきとの指摘も出ている。
小学校の本務教員一人当たりの児童数をみると、平成26年度は15.8人。OECD(経済協力開発機構)の先進国並みに近づきつつある。ただ、OECDの調査では、日本の教員の多忙さは際立っており、教員の数を含めた教育環境改善の声は強い。