「日本に生まれたい」8割経済生活より心の幸福感
「日本人の国民性調査」(統計数理研究所)で、日本人の長所として「勤勉」「礼儀正しい」「親切」を挙げる人が7割を超えた。
前回より大幅に上昇し、いずれも1958年調査開始以来、最も高い数値だ。グローバルな視点で自国を評価できるようになり、日本人の良さに気づき始めたのだろう。
東日本大震災以降の意識の変化が今調査にもよく表れている。「日本の心の豊かさ」に関する評価も「非常に良い」「やや良い」をあわせると先回の28%から47%に急上昇した。
調査は13回目となるが、回数を重ねるごとに、「自分のことだけに気を配っているより、他人の役に立とうとしている」「一番大切なものは家族」と回答する割合が多くなっている。
興味深いのは、自身の生活水準は10年前と「変わらない」(53%)、若い世代を中心に「努力しても報われない」と感じている人が増える一方、「もう一度生まれかわるとしたら日本に生まれたい」(83%)も増加した。
生活面での大きな変化が見通せなくなる中、より精神的な価値、自国への誇りや愛国心を感じられるようになったことが日本人の「幸福」感につながっているのかもしれない。