省令改正受け都内公立学校で「土曜授業」増加
文部科学省は昨年11月、土曜授業について自治体の判断で実施できるよう学校教育法施行規則(省令)を改正した。「子供たちに土曜日における充実した学習機会を提供する方策の一つ」として位置付けるという。
同省が全国の公立学校を対象にした調査では、平成24年度、学期に1回でも土曜授業を行った小学校は8.8%、中学校が9.9%。内容は、保護者や地域への公開授業、運動会等の学校行事、外部の人材を招いての総合学習や特別活動などが多い。
自治体の中でも土曜授業を積極的に推進しているのが東京都だ。都教委のまとめによると、平成24年度に土曜日を授業日とした回数が6回以上(月に1~2回)だった小学校は43.3%、中学校が47.0%で、2年間で約4倍に増えた。土曜授業の効果として都は、特色ある教育活動の実施や、授業参観者の増加、授業時数の確保などを挙げている。
今後、他の自治体にも広がりそうだが、実際に土曜授業を増やす場合、教員の勤務体制や部活動、地域活動との調整といった課題がある。同省では今後、「土曜日の教育活動推進プロジェクト」を設け、土曜日教育ボランティア運動の推進など、地域や企業の支援を得ながら教育力向上に取り組んでいくという。