かわいい魔女たちの訪問


地球だより

 キリスト教のイースター(復活祭)が4月21日にあった。お祝い行事も国や地域によってさまざまだが、フィンランドでは毎年、イースターの1週間前の日曜日、魔女に仮装した女の子たちが、リボンなどの飾り物を付けたネコヤナギの枝を持って各家庭を回る。

 可愛い声で、「ヴィルヴォン、ヴァルヴォン、ツォレークシ、テルヴェークシ、トゥレヴァクシ、ヴオデクシ、ヴィトゥサ、スッレ、パルッカ、ムッレ」と呪文を唱え、ネコヤナギの枝を渡し祝福してくれるのだ。

 呪文の意味は「魔法を掛けて新しく健康に次の年を迎えますように、あなたに小枝を、私にご褒美を」。

 その日になると、それぞれの家庭は、魔女のためにチョコレート、キャンディー、小銭をあらかじめ準備しておいて、魔女が来たらあげる。この慣習は昔、異教を信仰していた農耕時代に、魔法使いがその年の豊作を確実にしてくれるものと信じられていたことから始まったものらしい。

 わが家もその日が近づいたらスーパーでキャンディーを買い、魔女たちの訪問に備える。魔女たちが来る人数や回数は年によって違うが、多い時は10人以上の魔女たちが親と一緒に、あるいは友達とやって来る。

 多くの魔女たちの訪問を受けた日には、準備しておいたキャンディーがなくなり慌てたこともあったが、わが家の幸福を願ってくれるのだから、その日に限って魔女は大歓迎だ。

(Y)