音楽の都でテロ計画
地球だより
世界の耳目がワシントンの連邦議会議事堂で20日に開催されたドナルド・トランプ新米大統領の就任式に集まっていた時、音楽の都ウィーンで、速報が流れた。18歳のアルバニア出身のオーストリア人が地下鉄で爆弾テロを計画をしていた容疑で特殊部隊コブラによって逮捕された。内務省のコンラード・コグラー公安事務局長は「テロ計画は履行される寸前だった」と述べている。
緊急記者会見を開いたソボトカ内相は同日夜、テロ情報が「外国情報機関から」だったことを明らかにする一方、単独犯かどうか、過激派組織「イスラム国」(IS)と関連があるのかどうかについて「捜査が進行中だ。詳細は公表できない」と説明する一方、「市民が多数集まる場所は可能な限り、回避するように。特に、持ち主がない鞄(かばん)が見つかったら気を付けるように」と警告を発した。
容疑者はウィーン市10区の自宅アパートで逮捕された。同容疑者が所有していた携帯電話やノートパソコンは押収され、解析中という。コグラー事務局長は、「18歳の容疑者が単独でテロを計画していたはずはない」と判断、背後にイスラム過激派勢力がいるとみている。
ソボトカ内相は、「オーストリアがイスラム過激派テロの脅威から安全だということはない。今回のテロ計画の発覚はそのことを証明している」と述べ、フランス、ベルギー、ドイツで発生したイスラム過激派テロ組織がオーストリアでテロを計画したとしても不思議ではないと述べた。
(O)