武漢からの貨物列車が運休


地球だより

 フランスの街角でマスクをしている人を見掛けることはほとんどなかったが、新型コロナウイルスに感染したパリ近郊の学校教員の男性が死亡してから、マスク姿のフランス人を見掛けるようになった。テレビでは手洗いを奨励しているが、実はフランス人の7割はトイレで手を洗わないといわれている。日頃手を洗う習慣のないフランス人は手を洗うようになるのか疑問だ。仏北西部ドゥルジュと新型ウイルスの世界的感染をもたらした中国・武漢との間で週1回貨物列車が通っている。

 利用しているのは日本でも知られる仏大手食品メーカーのダノンやスポーツ用品大手チェーンのデカトロンなどで、中国からの商品や材料の輸出入をこの鉄道で行っている。ところが昨年12月から運休状態が続いている。

 理由は12月に始まった仏政府の年金改革に反対する公共交通機関のストライキの長期化と中国の春節、そして新型ウイルスの中国での蔓延。そこに今度はフランスでも集団感染が起き、傍観者だったフランスにも警戒ムードが高まっている。ベラン仏保健相は「握手を控えるように」と言い、頬にキスをするあいさつも自粛気味だ。

 すでに小中学校の一部休校、中国など感染拡大地域の修学旅行から帰国した生徒の2週間自宅待機が始まっている。新型コロナウイルスを軽く見ていたフランス人が、にわかに慌てだし、友人の一人は日本に住む妹に電話を掛け、どんな対策が必要か教えを請うている。

(A)