いじめが増えてきた


地球だより

 スイス・インフォからニュースレターが届いた。その中に「スイスでいじめが増えている」という社会関係のニュースが目に飛び込んできた。経済協力開発機構(OECD)の「生徒の学習到達度調査」(PISA)によると、いじめ、特に身体的嫌がらせがスイスの学校で増加しているという。

 2015年の調査と比較すると、学校でのいじめが増加し、身体的ないじめは倍増した。具体的には、「スイスでは全体の13%が、少なくとも1カ月に数回、仲間から笑われたり、からかわれたりしたと答えた。15年に比べると2%の増加だ。また11%が、うわさの種にされたと答えた(4%増)。さらに9%が、物が持ち去られたり、壊されたりした(5%増)と答えた」という。最も深刻なものでは、殴られたり、押しのけられたりといった身体的攻撃を受けた生徒が、前回の3%から7%に倍増した。ここにきて、「ネットいじめ」が増えてきているという。

 生徒と先生、子供と両親、親と先生との関係がいじめ対策には必要だろう。いじめられた場合、先生に即報告したり、家で親に相談するなどの対策が考えられるが、先生との関係や家庭内の親子関係などが正常でない場合、いじめを受ける生徒は深刻だろう。

 なお、いじめを受けるのは生徒だけではない。先生も同じようにいじめに遭い、時には暴力すら受ける時代だ。特に、新任教師は生徒からからかわれたり、時には暴力すら受けるケースをよく耳にする。怖い先生といったイメージは今日、あまり聞かなくなってしまった。

(O)