独立は民主的・経済的発展の基礎

ウズベキスタン共和国独立記念日特集

ウズベキスタン共和国特命全権大使 ファルフ・トゥルスノフ

急速な発展、世界5位の評価

信頼と尊敬に基づく対日関係

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イスラム・カリモフ大統領

 本年9月1日、ウズベキスタンは独立24周年を迎えました。イスラム・カリモフ大統領の賢明な指導の下、歴史的には短い期間にウズベキスタンは著しく発展する経済と高いポテンシャルを持つ強い産業先進国に変化を遂げました。

 独立は、国家体制や民族的自覚、権利、価値、慣習、伝統、宗教などを復活させ、我々の偉大なる先祖の名を高め、健康で調和性を持つ発達した青年世代を形成させるための限りない可能性を開きました。

 今日、ウズベキスタンでは先端技術の導入により、工業がGDPに占める割合は25%となっており、60%以上の競争力のある輸出向けの製品が高技術分野で生産されています。

 歴史的には短い期間に我が国の経済は5・5倍以上に成長し、国民1人当たりの実質的収入は、ほぼ9倍に増加しました。今までに我が国の経済に1900億㌦の投資が誘致され、自動車産業、機械産業、最新の建設資材生産、家電製品・医薬品・食品・繊維製品の生産など、ウズベキスタンにとってはまったく新しい分野が導入されています。

 農業分野でもまったく新しい経済関係が形成されており、農業活動の発展のために広い道路なども作られています。今日、我が国の農家では農産物の90~92%が生産されている。

 1997年から我が国の農業は、安定した成長(年に6~7%)を遂げています。現在、年間1700万㌧以上の野菜や果物が生産され、輸出も増加しており、インドネシアやノルウェー、モンゴル、サウジアラビア、スロバキア、アメリカ、タイ、日本など世界120カ国以上の市場に出荷しています。

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中央アジア最大の都市、首都タシケントの夜景

 独立以前は、実質、存在していなかった小ビジネス、民間企業が現在はGDPの56%以上を占めています。また、この分野に就業している人口は全体の75~77%となっています。また、中間層はウズベキスタン社会の柱となっています。

 高齢者や女性、若者の支援や家族や母子、子どもの権利や利益等の保障、社会分野全体の強化のために国家が割く資金は、独立当初から、年々、増加しています。

 ここ5年間でウズベキスタンでは278の子どものための音楽・芸術学校や523のスポーツ施設、100以上のプールなどが建設、またはリニューアルされ、現在、84万人以上の女の子を含む、200万人の子どもたちが定期的にスポーツに励み、健康な生活を営む子どもたちが増加しています。

 我が国の平和や安寧、民族間・国民同士の友好、国境の不可侵などを保ち、世界のすべての国々との友好関係と相互協力を強化することは、今日、我々の生活にとって、最も重要な課題であり、要求であります。2014年には、この分野の発展に対する国家予算の支出は60%を超えました。2015年は、ウズベキスタンにおいて「高齢者への配慮と思いやりの年」と宣言されました。

 わが国における平和と安寧、民族と国家の調和、神聖なる国境、そして全ての国々との友情と、相互に利益ある協力体制、これらを保持することが今日の我々の生命にとって最も重要なる課題です。

 ウズベキスタンが達成した成果は、国際社会からも広く認められ、特に世界経済フォーラムが発表した急速に経済が発展している国のランキングで、ウズベキスタンは5位となっています。

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ウズベキスタンの国会(上院)議事堂

 また、国連の支援のもと、アメリカのコロンビア大学の社会学者らが実施した「世界の幸せ度」に関する研究結果で、ウズベキスタンは158カ国中、44位となっており、旧ソ連の国々の中では1位を占めています。これらの例から我が国が確実かつ急速なテンポで発展していることが明白です。

 ウズベキスタンと日本の関係は、相互信頼と尊敬、関心に基づいて発展し続けています。日本はウズベキスタンにとって、戦略的パートナーです。外交関係は1992年1月26日に樹立されました。今現在、両国間には100以上の国際条約があり、それが2国間関係の法的基盤となっています。

 この間、カリモフ大統領は、1994年、2002年、2011年の3回、日本を訪問し、2006年には小泉首相がウズベキスタンを訪問しました。

 2010年5月には菅財務大臣が2014年5月には麻生副総理兼財務大臣がウズベキスタンを訪問しています。

 ウズベキスタンと日本は、さまざまな国際的課題の解決において相互協力を行っており、世界政治の多くの点で似通った視点を持っています。「中央アジア+日本」対話という協力の枠組みは、2国間関係発展の重要なメカニズムとなっています。

 ウズベキスタンには、10の日本との合弁企業があり、そのうち、1社は100%日本の資本で設立されたものです。また、11の日本企業が駐在事務所を設けています。

 1999年からウズベキスタンでは、国際協力機構(JICA)と日本貿易振興機構(JETRO)、ウズベキスタン日本センターが活動を行っています。

 また、日本ウズベキスタン協会、福岡ウズベキスタン友好協会、奈良ウズベキスタン友好協会、福島県ウズベキスタン文化経済交流協会がウズベキスタンのパートナーとして活動しています。

 2002年には、タシケントに平山郁夫記念文化のキャラバンサライが設立されました。また、ウズベキスタンには約850名の日本人の墓地が大切に整備されています。