閣僚人事聴聞会の純粋な機能と逆機能
韓国紙セゲイルボ
今回の閣僚人事聴聞会は過去になかった与野党間の激しい攻防と国民の大きな関心を引いた。
論文盗作問題が指摘されたが、論文盗作は学問の世界では最も深刻な犯罪で、教授職の剥奪はもちろん教育界追放につながるというのが先進国の通例で、韓国でも今はこの問題を厳格に扱っており、候補になった人物が教職にとどまること自体が難しいはずだ。
もう一つは飲酒運転前歴と不動産転売と関連した「偽証」。偽証問題は与野党がともに初めは非適格を叫んだが、朴大統領が任命を押し切ると、与党は黙り、野党は「重大情報」を暴露する構えを見せ、結局候補者本人が辞退した。
同じ検証問題を野党だった時と与党になった以後、相反する基準で閣僚候補者を見るなら、国民は誰の言葉が正しいのか識別しにくい。明確な基準を定めて、与野党間の合意が必要だ。
このような合意なしに聴聞会で候補者の恥部を散々に暴いた後に、ある候補者は長官に任命され、ある候補者は落馬させるなら、国民の立場では何のために聴聞会を開き、さらに“傷だらけ”になった候補者はこれからどのように国民の前で国務執行できるのか分からない。
聴聞会は本来、国民の目線に立って高位公職候補者の過去を検証することで、今後、重要な国務を遂行する資質と能力を持っているかを審査する過程だ。
従って、聴聞会は彼らが任命される職責の資格と力量を公開された基準に従って徹底して検証しなければ、国民からの批判は避けられないだろう。
(趙昌鉉〈チョチャンヒョン〉漢陽大大学院教授、7月21日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。