ドライバーの雪との格闘 ーフィンランドから
今年は雪の多い冬だ。フィンランドだから一面に白い銀世界が広がり、クロスカントリースキー等で人々が楽しく過ごすイメージがあるかもしれないが、そうはいかないのが現実だ。雪が降り積もれば、除雪車が走り雪をかき分けてくれるが、路上駐車しているドライバーたちにとっては頭が痛い。除雪車によってかき分けられた雪が駐車している車の方に寄せられ、車を動かすには、まずシャベルで雪を取り除くことから始めなければならない。
たとえ駐車場に車を止めていたとしても、多くの人が利用している屋外駐車場の場合は、除雪車がすぐ来るとは限らない。除雪車が雪を取り除く前に車を出そうとすると、たとえ自分の駐車スポットから車を動かせても、駐車場から道路に車を出すには当然、道路までの雪をシャベル等で取り除く必要性がある。
記者の車を止めている駐車場でも、出掛けようとしていた何台かの車が雪でタイヤがスリップし、駐車場内で立ち往生していた。雪が降り積もったら、駐車場から雪が取り除かれるまで待つのが一番だ。無理に車を運転しようとしたら、汗びっしょりとなる除雪作業という雪との格闘が待っている。
今冬は、ブリザード(暴風雪)が1月の終わりにフィンランドを襲い、道路状況の警告でフィンランド史上初となる最高レベルの「レッドコード」が発令された。ヘルシンキ首都圏でも立ち往生した車やトラック、バスが続出した「レッドコード」の1日となった。(Y)