大技で五輪覇者の西矢を逆転、ライバルの活躍が刺激に

女子ストリート決勝で演技する赤間凛音＝１１日、茨城・笠間芸術の森公園スケートパーク

　スケートボード界にまた新星が現れた。女子ストリートを制した１２歳の赤間は「１位を取りたいと思っていたので、うれしい」と快挙を喜んだ。

　技の出来を競う「ベストトリック」で会場を沸かせた。４本目、手すりに板の前側の金属パーツ部分を引っ掛けて滑る大技「バーレーグラインド」を決め、決勝で全体最高の５・９７点。４５秒で自由に走る前半の「ラン」では１４歳の西矢に次ぐ２位だったが、東京五輪金メダリストを逆転した。

　宮城県出身。サーフィンが趣味の父がきっかけで競技と出会った。小学２年で始め、１０歳だった２０１９年の日本選手権で２位。早くからトップレベルで戦ってきた。

　東京五輪は最後まで代表を争ったが出場できなかった。西矢や中山がメダルを獲得する姿に「うれしかったが、悔しい気持ちもあった」。放課後は練習場に通い、休日は遠征。ライバルの活躍が自身をまた強くした。

　来年４月にアクションスポーツのＸゲームズが日本で開かれ、２４年にパリ五輪も控える。「次も１位を取って、みんなをびっくりさせたい」と真っすぐに目標を語った。