米海兵隊員が相次ぐ人命救助


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄に駐留する米海兵隊員は2月の間に2件、人命救助の活躍をした。

 1件目は2月23日午後6時すぎ。沖縄に着任したばかりのランディー・ウェス1等軍曹が、金武町のキャンプ・ハンセンからうるま市のキャンプ・コートニーに向かう国道で、直進していたバイクが右折しようとした車に衝突したのを目撃。ただちに車から降りて応急処置をした。

 「反射的に車から飛び出し、彼女の元へと駆け寄りました。そこに怪我人がいて、医療訓練を何度か受けていたのが良かった」

 ウェス氏は、海兵隊に入隊するにあたって止血方法、気道確保、事故に関連する対処方法などの人命救助課程を修了していることが役立ったと振り返る。

 たまたま事故現場を通りかかった第三海兵師団司令官補佐のファイファー大尉は「海兵隊の教育の成果が出た」と語った。

 また、この5日前の18日夜には、3人の海兵隊員が、恩納村(おんなそん)でバイクにはねられた男性の応急手当をした。北谷町(ちゃたんちょう)からキャンプ・シュワブ(名護市)に帰る途中の国道58号での出来事だ。

 現場は夜間も交通量が多いだけでなく、街灯がない危険な場所。2次災害を防ぐために交通整理をしながら対応した。

 とっさの判断で献身的に救命活動を行った3人に対し、在沖海兵隊司令官のウィスラー中将は感謝の言葉を贈った。

 米軍の善行や活躍を報道しないというのが編集方針とされる地元メディアは予想通り、二つの事例を一切報道していない。一般の県民が米軍の活躍を知るためには、公式ホームページやソーシャルメディアを使って自ら情報を収集するしかない。(T)