初の4強、「全員バスケ」で新たな歴史をつくる


林咲希が起死回生の3点シュート、86-85で劇的勝利

初の4強、「全員バスケ」で新たな歴史をつくる

バスケットボール女子準々決勝、ベルギー戦の第4クオーター、3点シュートを決める林(右)=4日、さいたまスーパーアリーナ(AFP時事)

 83-85での残り16秒。それまでシュートチャンスを抑えられていた林の思いが形になった。「コートに立っている以上、自分の仕事を果たそう」。司令塔町田のパスを受け、迷いなく打つ。「ちょっと大きいかな? 入れ」。起死回生の3点シュートが成功。86-85で劇的な勝利に導いた。

 第3クオーターで最大13点差をつけられたが、日本は全く諦めなかった。ベルギーは五輪直前の強化試合で対戦し、互いの手の内を知り尽くした相手。ナイジェリアとの1次リーグ最終戦で面白いように決まった3点シュートは、簡単に打たせてもらえない。それでも苦しみながら33本中14本を成功させた。第4クオーターで7点差を逆転する得点源となった。

 193センチのエース渡嘉敷が昨年末に右膝を負傷。代表入りできないことが早い段階で分かったことで、ゴール下での勝負は割り切り、スピーディーな攻守の切り替えと3点シュートを軸にチームをつくってきた。「このメンバーにしかできないバスケットができている」と町田。エースはいなくとも、多彩な攻守の連係を誇る「全員バスケ」が最大の強みだ。

 最後の場面。2点シュートも選択できた場面で、林はあえて3点を狙って成功させた。それぞれが与えられた役割を全うする覚悟があったからだ。これまでの最高成績だった1976年モントリオール五輪の5位を上回り、次戦はメダルを懸けた戦いが待つ。主将の高田は「良い意味で楽しくできている」。チーム一丸となり、さらなる歴史をつくる。