FBなどが「言論を抑圧」、保守派集会でトランプ前米大統領
トランプ前米大統領は11日、テキサス州で開かれた保守系イベント、保守政治活動会議(CPAC)で演説し、米ツイッターやフェイスブック、グーグルなど大手ハイテク企業が保守派の言論を抑圧していると批判した。トランプ氏は「過激な左翼と言論の自由に対するビッグテック(大手ハイテク企業)の攻撃は違法だ」と非難し、 「それは違憲であり、完全に非米国的だ」と訴えた。
トランプ氏は7日、米連邦議会議事堂で1月6日に起きた暴動を受け同氏のアカウントを凍結したツイッターやフェイスブック、グーグルとその最高経営責任者らを「違法な検閲行為」を行ったなどとして提訴している。
トランプ氏は昨年の大統領選で、ツイッターやフェイスブックが、バイデン大統領の息子、ハンター氏に関する疑惑を報じたニューヨーク・ポスト紙の記事に制限をかけたことで「真実は隠蔽(いんぺい)され、選挙に大きな影響を与えた」と指摘。「これは、他の党の大統領候補には決して起こらないはずだ」と述べ、こうしたハイテク企業が民主党に有利に働くよう不当に選挙結果に影響を与えたと主張した。
トランプ氏はまたバイデン政権による寛大な不法移民政策を批判し、「バイデン政権は国境を米国史上最大の災難に変えた」と非難した。 また昨年の大統領選で大規模な不正が行われたと改めて主張した。
トランプ氏は、自らの2024年の大統領選出馬の有無について明言していないが、FOXニュースによるインタビューでは、すでに判断を下したと語っている。
CPAC参加者を対象に行われた模擬投票も実施され、大統領選に向けた共和党予備選で、70%がトランプ氏に投票すると回答した。2月にフロリダ州で開催された前回CPACの55%よりも上昇しており、保守層からの根強い人気を示した。
(ワシントン・山崎洋介)