タリバンの攻撃急増 アフガン


1週間で治安部隊291人死亡

 アフガニスタンの反政府勢力タリバンは、米国との和平合意にもかかわらず、治安部隊への攻撃を行っていることが、米政府のアフガン再建特別監察総監(SIGAR)の最新報告で明らかになった。国際テロ組織アルカイダなどとの関係も依然「密接」とされており、米軍撤収後のアフガン安定に暗雲が漂っている。

 報告によると、4月~6月までの四半期の死者は前期から59%増加した。6月中旬の1週間のタリバンによる攻撃は422件、治安部隊員291人が死亡しており、1週間の死者数としては19年前にアフガン戦争が始まって以来、最多を記録した。

 2月に米国との間で交わした和平合意でタリバンは、アフガンをアルカイダなどの武装組織の活動拠点としないことを約束している。しかし、報告によると、タリバンはアルカイダと「友好関係、共に戦った歴史、思想的なシンパシーを基に密接な関係」を維持している。

 合意は、今期は、米国との和平合意、大統領選、暴力の継続、新型コロナウイルスなど「過去20年間で最も複雑で、困難な期間」となったと指摘している。

 タリバンは、アフガン治安部隊に対して大規模な攻撃を行う一方で、米軍など有志連合軍を攻撃しないという約束は順守している。報告は「タリバンは、アフガン治安部隊を混乱させ、弱体化させるよう暴力を調整している。しかし、和平合意を逸脱しない程度にとどめることで、米軍の撤収を促進し、撤収後のアフガンでの有利な条件を作り出そうとしている」と分析した。

(ワシントン・タイムズ特約)