「ウクライナに平和を」 ロシア侵攻 2000人超が抗議 東京・渋谷


ロシアの軍事侵攻に抗議しデモ行進する在日ウクライナ人ら=5日午後、東京・渋谷区(森啓造撮影)

 ロシアのウクライナ侵攻から10日目を迎え、5日、2000人を超える在日ウクライナ人らが集まり、東京都渋谷区など都心で抗議のデモが行われた。ウクライナ国旗の青と黄色をまとい、約2時間にわたって表参道や渋谷駅近くを行進した。

 参加したウクライナ人の会社員、コスティアンティン・ヤツエンコさん(30)は「ウクライナにいる家族は今は無事だが、いつミサイルが飛んでくるか分からない」と悲壮感をにじませた。

 「国民は祈るしかない。ロシアが原発を支配していて本当に何が起こるか分からない。悪夢だ」。こう訴えるのは、日本人男性と結婚したウクライナ人のナタリア・リセンコさん(42)。ロシア軍が占領した原発のあるザポリージャが故郷で、家族が暮らしているという。

 ボランティアで参加した会社員の吉松友美さん(35)は「私に今できることがしたくて参加した。平和を願う声が少しでも世界に届けばと願っている」と話した。

 デモは在日ウクライナ人有志の「スタンド・ウィズ・ウクライナ・ジャパン」が主催。参加者は「ストップ・プーチン」などと書かれたプラカードを掲げ、「ウクライナに平和を」とシュプレヒコールを上げた。沿道では、休日の渋谷や原宿を訪れた人たちが見守った。