ポップで神秘なニッポン体験
コスプレ・忍者にハマる外国人
日本のアニメ・漫画文化が世界に広がり、アニメに登場するキャラクターの「コスプレ」や忍者に“ハマる”マニアックな外国人が増えている。コスプレイベントは全国各地で開かれ、忍者体験教室もある。ポップで神秘な日本を体験することを目的に来日する外国人も少なくない。
(佐藤元国)
非日常世界が好評 コスプレ撮影スタジオ
海外企業の社員研修でも
今や日本文化の一つとして挙げられるようになった「コスプレ」。一昔前まで、日本ではオタク文化というイメージがあったが、今や世界中でコスプレを楽しむ人の姿を見ることができる。特に海外では、コスプレに対する偏見がないこともあって、アニメ・漫画といった日本のサブカルチャー人気の高まりに合わせて、お祭りの仮装感覚で親しむ人が多い。
そんなコスプレ好きを対象にした撮影スタジオが各地にできている。日本のポップカルチャーの聖地として世界に知られる東京・秋葉原にある「スタジオクラウン」もその一つ。
豊富な衣装ラインアップの中から、なりたいキャラクターを選んで着替えた上で、現役のコスプレイヤースタッフがキャラメイクを施す、本格的なコスプレ体験コース(90分、1万5000円)が人気だ。担当者は「キャラクターになりきって、ポージングの指導などを受けながら、スタジオ内のセットを背景にプロカメラマンに写真を撮影してもらえる非日常的な体験が好評だ」と語る。
同スタジオには昨年、約400人の外国人が訪れた。その中で、日本のサブカルチャーを体験する南アフリカのバラエティー番組で紹介されたほか、シンガポールの企業が社員研修アクティビティーの一環として訪れたこともあった。このため、今後さらにコスプレ体験に注目が集まるとの手応えを感じているという。
同スタジオの担当者は「外国人体験者の場合、自国で放映されているアニメキャラクターが好まれるほか、着物や袴(はかま)、忍者といった日本ならではのキャラクターのコスチュームが人気だ。今後、外国人との体型や骨格の違いをカバーできるように衣装のサイズを拡充していきたい」と意欲的だ。