東北新幹線、来月20日ごろ全線再開の見通し


被害1000カ所、運休区間は在来線の臨時快速列車を運行

東北新幹線、来月20日ごろ全線再開の見通し

福島県沖を震源とする地震の影響でゆがんだ東北新幹線のレール=17日、福島県国見町(JR東日本提供)

 最大震度6強を観測した福島県沖地震で被害を受けた東北新幹線について、JR東日本は21日、全線再開は4月20日前後になる見通しを明らかにした。電柱など設備の被害は計約1000カ所に上り、脱線した車両の乗客3人が打撲などのけがをしたという。

 JR東によると、東北新幹線は21日まで那須塩原-盛岡間で運休。22日からは郡山-一ノ関間で引き続き見合わせるが、それ以外の区間では折り返し運転を実施する。

 郡山-福島間は4月2日ごろ、仙台-一ノ関間は同4日ごろ再開する方針。運休区間は代替手段として、在来線の臨時快速列車を運行する。

 宮城県白石市の福島-白石蔵王間で脱線した「やまびこ223号」の乗客3人から、21日までにけがをしたとの申告があった。いずれも打撲や捻挫などで入院はしていないという。また、78人と発表していた乗客乗員について、計80人だったと訂正した。

 福島県から岩手県の約350キロの区間を点検したところ、電柱79本のほか高架橋や駅など約70カ所で損傷が見つかり、レールのゆがみは約300カ所で確認された。被害は脱線現場を含む福島-仙台間に集中していたという。