アルペン男子滑降座位で、森井大輝が銅メダル
5大会連続メダル、ベテランの技術で恐怖のコースを攻略
急斜面で加速するあまり、序盤から転倒する選手が続出。そんな状況に、アルペンスキー男子の座位で四つの銀メダルを持つ森井ですら、スタート前に「恐怖を感じる」ほどだった。
それでも、41歳のベテランは本番できっちりまとめた。「頭の中で何十本、何百本と滑ってきた」。ターンで大きく膨らみ、タイムをロスする場面もあった中、イメージトレーニングの成果を発揮。丁寧なライン取りで、銅メダルを引き寄せた。
ゴール直後、両手を広げて天を仰いだ。悲壮感のある表情ではない。待望の金はお預けとなっただけで、自分と闘い、全力で挑んでつかんだ勲章。「きょうはきょうでうれしい。もう二つくらい高い順位のメダルが取れると、自信を持って滑りたい」。勝負はまだまだこれからだ。(時事)